
生産性を高めたいデザイナーの皆さま。こんにちは。
フリーランスのデザイナーの井上カツオ(@katsuologo)です。

2020年よりフリーランスのデザイナーとして活動しています。
デザイン仕事でこんな経験はありませんか?
- やっとの思いでできたデザイン。翌日見直したらイマイチだった
- 降ってこないアイデア閃きを待ち続けて1日が終わる
- 考えすぎて、デザインの良し悪しが判断できなくなる
- 1日8時間。集中力が続かない
ボクの主軸はロゴデザイン。アイデアや閃きがデザインの完成度を大きく左右する分野のデザインです。
もちろん、経験を積み上げてもそう簡単にアイデアが浮かぶはずはなく、毎日が絶望の連続です。

デザイナーあるあるですね!
デザイナーの皆さんなら「品質にはこだわりたいけど、生産性も高めたい」というジレンマがあるはず。
そんなデザイナーの皆さんへオススメするのがこの「ポモドーロテクニック」という手法です。
この記事では品質と生産性を高めたいデザイナーのためにポモドーロテクニックについて解説をしていきます。
目次
ポモドーロテクニックとは?
まずはポモドーロテクニックの解説から。
ポモドーロテクニックとは時間管理のテクニックのひとつ。作業時間を25分、休憩を5分を1セットのインターバルとして、4セット後に長時間の休息をとるというながれになります。

行動イメージはこのようなながれです。
- まず集中するタスクを決める
- タイマーをスタートさせる
- 1つのタスクに集中して作業する
- 25分後にタイマー通知
- 5分の休憩を行う
- 1-5の繰り返し
- 6を4セット終えたら30分の休憩をとる

「ポモドーロ」とはイタリア語で「トマト」のこと。発案者が学生時代に使用していたトマト型のキッチンタイマーから来ているそうです。
そもそもは、時間管理術や集中力を維持して生産性を高める方法として推奨されているもので、それだけでも実践する価値がありますが、それらに加えてデザイナー特有の効果まであります。
デザイナーがポモドーロテクニックで得られる効果
ボクがデザイナーの皆さんにポモドーロテクニックをオススメする理由を挙げてきます。
- 時間とタスクの管理
- 集中力の持続
- 立ち止まってデザインを見直す
- クリエイティブな能力が向上
それぞれ解説していきます。
メリット01 時間とタスクの管理

タスクの最小単位として25分というのは絶妙な時間配分です。
「この25分間の中で何を達成するか」
目標をしっかりもって作業に取り組むことで、間伸びしてしまうタスクにメリハリをつけることができます。その結果として生産性が向上します。

時間は25分じゃなくても、20分でも30分でもOK!
メリット02 集中力の持続

集中力が途切れてくると、パフォーマンスが上がらないのはもちろんのこと、ついついSNSやネットサーフィンに逃げてしまいがちですが、適度に休憩をとることで集中力が持続する効果があります。
また夕方になるとくたびれて生産性が下がってしまう方も同じように集中力を維持できるのでオススメです。

自分の体感では仕事終わりの疲労感が全然違います!
メリット03 立ち止まってデザインを見直す

01と02はポモドーロテクニックの一般的に言われている効果です。ここからはデザイナーの生産性という視点での効果を紹介します。
集中力が高い状態が続くと視野が狭くなり、行き止まりにも気がつかずに直進してしまうことがありますが、強制的に休憩を取ることで俯瞰して現状を把握することができます。立ち止まって道筋ルートを確認するような状態です。

ボクの場合、この5分の休憩中に別のアプローチ方法を思いついたりすることがほとんどです
メリット04 クリエイティブな能力が向上

スタンフォード大学の研究によると座ったままよりも歩いている時の方が平均60%もクリエイティブな能力(創造性・想像力)を向上させるということが明らかになりました。
引用:Stanford study finds walking improves creativity(https://news.stanford.edu/news/2014/april/walking-vs-sitting-042414.html)
クリエイティブな能力とは新しいことを閃いたり、物事を生み出したりするときに関わる能力です。まさにデザイナーに必要な能力です。

ちなみにボクの休憩時間は部屋の中をぐるぐる歩き回っています。
こんなかんじで、ポモドーロテクニックはデザイナーにとっていろんな意味で効果的なテクニックだと言えます。
オススメのアプリ
次に、ポモドーロテクニックを実践するために便利なアプリを紹介していきます。
- Focus To-Do: ポモドーロ技術 & タスク管理
- TickTick
- Be Focused Pro – Focus Timera
Focus To-Do: ポモドーロ技術 & タスク管理

ポモドーロテクニックに特化したアプリの中で定番のアプリです。
デザインもシンプルで扱いやすく、マルチプラットフォームであることが特徴。
対応端末:iPhone,iPad,Mac,Apple Watch,Windows,Android
料金(iPhoneの場合):永久¥1,480 / 3ヶ月¥490 / プレミアム¥250 (無料版もあります)
TickTick

https://ticktick.com/about/download
TickTickはタスク管理アプリなのですが、ポモドーロテクニックの機能も備わっています。タスク管理アプリにTickTickを使っている方は、作業ログを記録できて便利です。
対応端末:iPhone,iPad,Mac,Apple Watch,Windows,Android
料金:無料

タスク管理にTickTickを使っているなら、作業時間のログとして活用できるのが便利!またタイマー中はカフェや波の音を流してくれるホワイトノイズ機能も地味に便利です!
Be Focused Pro – Focus Timer

https://xwavesoft.com/be-focused-pro-for-iphone-ipad-mac-os-x.html
こちらもマルチプラットフォーム対応ですが、最大の特徴が「タイマーも同期できる」ということ。つまり例えばApple Watch でタイマーセットしたものがPCで完了を通知できる優れもの。Mac、iPhoneユーザーにオススメです。
対応端末:iPhone,iPad,Mac
料金(iPhoneの場合):¥610(無料版もあります)

Macアプリでショートカットキーがあるのも地味に便利です!

ボクの場合、タスクはTickTick、ポモドーロテクニックはBe Focused Proと使い分けて活用しています!
はじめての方にオススメの設定
ポモドーロテクニックのアプリの設定に困ったら、ひとまず以下の設定がオススメです。
- 設定時間は25分の作業と5分の休憩(デフォルト設定)
- 長い休憩は4セット後(デフォルト)
- 長い休憩は25-30分(デフォルト)
- 次のポモや休憩を自動開始しない
基本的にデフォルト設定で問題ありません。初心者の方は作業と休憩の時間を自動で進めてしまう設定は無しをオススメします。
初心者が特に意識すべきポイント
簡単そうに感じますが、実践してみると意外と難しいことに気がつくはずです。なので、初心者の方に向けた注意点や意識するポイントを紹介していきます。
タイマーを最重要視する
はじめのうちは、25分でタスクを終わらせることは困難なはずです。そして、作業途中で切り上げるのも非常にストレスです。ただし、だからといってズルズルと作業を続けてしまっては意味がありません。作業終了の通知が鳴ってから1-2分を目安にひとまず作業を切り上げて休憩をとることに心がけましょう。

時間より気持ちを優先したくなりますが、グッと堪えて休憩しましょう!
休憩中は席を離れる
座りっぱなしでは「メリット04 クリエイティブな能力が向上」の効果は得られないどころか、モニターを前にするとしっかり休憩できないので、休憩時間は席を離れることをオススメします。飲み物を汲んだり、お手洗い、歩き回ったり、ストレッチしたりして、頭をクールダウンしましょう。
アイデアが降ってきたら、忘れる前にメモしておく
休憩中にアイデアが降ってきたら、忘れないようにメモをしておきます。なので、せっかく閃いたアイデアを失ってしまわないように席を離れるときはメモ帳を持っておくのが良いです。
作業端末で通知させる
パソコン作業に集中していると、スマホ通知に気がつかない場合があります。なので、通知される場所は作業端末にすることをオススメします。その点で考えると、「Be Focused Proのように」マルチ端末でのタイマーの連動が重要になってきます。
まとめ
実践してみると分かりますが、集中力が高まっている状態では作業時間の25分はあっという間に終わり、休憩の5分がメチャクチャ長く感じるようになります。はじめはストレスを感じるかもしれませんが、慣れると大きな効果に気がつくはずです!
気になる方はぜひ実践してみてください!